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空見る三角窓

氷点下でも、あったか運転

 うちの青空ちゃんに今回燃焼式ヒーターを取り付けました。ワーゲンには標準のヒートエクスチェンジャーという暖房装置が標準装備されています。中にはエンジン周りを改造したため外している車もあるようですが、普通はついています。
 簡単にヒートエクスチェンジャーについて説明すると、熱変換器です。ラジエターなどがない空冷エンジンなので排気熱を利用し外気を暖め室内へ送り込みます。うちの年式(63年前期モデルまで)はもっと単純な作りで、エンジンの発生する熱によって暖められた冷却風をそのまま室内へ引き込んでいる構造です。
 正直に言ってエンジンの回転数に比例して風量、熱量が変わるため、しかも後で発生した熱を前まで持ってこなければならないためあまり効率の良い暖房装置とは言えないでしょう。
 同じワーゲンでも個体差があって、ヒートエクスチェンジャーだけでもかなり暖かい車もあるようですが、残念ながらうちの青空ちゃんはそこまで快適ではありませんでした。真冬はたくさん着込んで手袋をして運転していました。足下に温風の吹き出し口があるのですが、暖かくなるのは足首より下だけ。膝掛けをかけながら運転した事もありました。
(冬の寒さを題材にした「太陽の恵み?!」もよろしければ御覧ください。)

 今回取り付けを決断した理由としては、

 1.少しでも車の腐食を抑えたい。
 2.フロントのトランクルームではなく、リアシート下の小さなスペースに取り付けられるヒーターだから。

この2点です。
 1はボディとシャシーを留めている部品である、サイドメンバーが腐って大穴開いてしまったことが最大の理由です。この辺りの話は語り部屋の’04年版にちょこちょこ書いておりますし、記事にする予定ですので詳しいことは避けますが、湿気がこもると腐食の原因になるわけです。ヒートエクスチェンジャーだけでは、満足いく状況ではなく、カーペットなどは常に湿っていたりします。燃焼式ヒーターを増設したからといって、完全ではないですが、長くこの車と付き合いたいと考えると少しでも効果があるものは対策しておきたい、と考えたのです。
 確かに、ヒーターが効けば、乗っている人間も快適ですし。しかし、今まで快適と解っていながら取り付けなかった理由は2番目の理由と関係があります。
 今までお世話になっている車屋さんでは軽油を使用する国産の燃焼式ヒーターを扱っておりました。以前も書きましたが青空ちゃんを購入時燃焼式ヒーターは父親の反対もありつけていませんでした。理由は車の中で火をたくとは危険きわまりない、ということでした。でもエンジンで結局は火つけてるんだから同じ事ではあります。
 軽油式ヒーターを検討したとき、最大の障害は軽油用の燃料タンクでした。いままでこのタイプだと取り付けるスペースはほぼ強制的にフロントフード内となってしまいます。フロントフードといえば、ワーゲンのトランクルームです。しかも収納スペースが小さい。そこにヒーターを取り付けると最終的に収納スペースが約半分になってしまいます。荷物をたくさん載せたい私としては大問題。
 しかし、今回取り付けたヒーターはガソリン式。燃料タンクを新たに増設する必要がありません。しかもヒーター本体も小型。うまく施工すれば狭いリアシート下にも入れることが出来ます。こんなすばらしいヒーターならつけたくなるわけですが、最初車屋さんではこのヒーターに対して否定的でした。
 ガソリンを使用するということが安全上不安だったようです。私も不安でしたが。今までの軽油式の方がノウハウもあるため、それに取って代わるほどのメリットがなければ敬遠したくなるのは当然。しかし、お客さんでどうしてもこのガソリンヒーターをつけて欲しいという人がいて、品物を取り寄せ取り付け方法も代理店から教わり、実際取り付けてみた結果その有効性を確認。小型で、発生熱温度も高く、温度調整も出来るということでそれ以来お店ではこちらのタイプを扱うこととなったそうです。安全性に関してもキャンピングカーやマツダMPVにも使用されているらしく、今までヒーターが原因の火災は発生したことがないらしいです。

 このような状況から、値段は確かにかかりますがヒーターを導入しました。実際使用しての感想は「全く別の乗り物になったような気分」です。かなり快適です。北海道では冬氷点下は当たり前。約マイナス10℃位の夜に試験運転してみました。温風が出てくるまでは5分とかかりません。特に左側のリアシート下(右がはバッテリーが収まってます)というスペースを利用しているため、左ハンドルの青空ちゃんは運転者の足下に風が来ます。左後ろに乗った人は熱の吹き出し口に足を近づけると熱くて大変ですが。
 温度を最大に設定(45℃だそうです)し1時間くらい走行。さすがにこれくらい走ると暖かいを通り越して暑くてたまらず設定ダイヤルを絞り、窓を開けて走行しました。車屋さんで調子を聞かれたとき「快適です。暑いくらいです」というと、贅沢な悩みだ、と笑いながら話をしました。本当に劇的です。今まで我慢していたのは何だったのか、と思ってしまいます。
 荷物も従来通り載せられるので使い勝手も変化なし。窓の曇りを取るために窓を開けて走ってもへっちゃらです。もう、寒いと文句を言われることは無いでしょう。


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