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楽しい車と快適な車

 急激な景気後退の影響を受け、自動車の販売が落ち込んでいる今日この頃。そんな中、あるメーカーから新発売になったハイブリッド車が好調な売れ具合だとか。環境に優しく、販売価格200万円以下という財布にも優しい当たりが人気の理由のようですね。 

 近年若者は自動車に興味がない人が増えているようですね。確かに巷で車について熱く語っている人たちは30歳代後半以降という気がします。若者に車について聞くと、どこのメーカーのどの車種がほしい、という具体的な話はあまり聞かれないようです。どの当たりに重点を置くかというと、荷物が積める等という実用本位の部分。確かに大事な部分ではあります。しかし、車は特別所有しなくても不自由しないという意見も見られるようです。

 私は車が好きなので、選ぶ条件を挙げると「運転することが楽しい車」が一番大切です。しかし、

「運転が楽しい車」=「快適な車」

が成り立つかというと、そうではないのです。だからワーゲンに乗っているといえます。快適な車は楽で疲れないのですが、運転する事に対してのワクワク感が感じられないのです。私にとって現代の車は「退屈な車」です。目的地への移動手段としてのみ考えるならばそれで良いのですが、自分が意のままに操っているという感覚が乏しいと感じます。
 触れれば鍵が開き、ボタンを押せばエンジンが掛かり、アクセルを踏むだけで走り出し、ステアリングを切ると素直に曲がり、ブレーキを踏むときちんと止まる。簡単です。そして優秀です、現代の車は。自分が何もしなくても好きなところへ連れて行ってくれそうです。将来的にはおそらく搭乗者が目的の場所を指定するだけで良いように進化するのでしょうね。

 しかしワーゲンはそうはいかない。カギを廻してボタンを押すことでドアが開き、アクセルを軽く踏んでからキーを廻すと通常はエンジンが掛かり、シフトレバーと各ペダルを操作して走り出すけれど、最初はアクセル踏み込んでもエンジンがもたついてスムーズに加速しなかったり。ステアリングを切れば思ったほど曲がらなかったり、予想以上にテールが流れたり、ブレーキ踏むと滑ってなかなか止まらなかったり、と一苦労です。でもこれが楽しいのです。古い車のオーナーさんの多くはこの「楽しさ」が解るのではないでしょうか。きっと私を含めその方々はマゾでしょう・・・。

 「走ることの楽しさ」はキーレスエントリーや電動スライドドア、後部座席用テレビモニターなどのゴージャスな装備とは無関係だと思います。スポーツカーが市場から消えたのも「走る楽しさ」が必要なくなったからなのでしょう。
 おそらくこれから先も「走ることの喜び」を求める人は少なくなり、車とは「単なる移動手段」となっていくことでしょう。
 車が売れた時代はもう過去のこと。売り上げを確保するために今以上に買い換えを強要する状況になっていくのか、それとも「喜び」を求める人たちに特化した製品を作ったり、メンテナンス等のサービスを強化するのか??私の予想は悲しいけど前者でしょうか。本当は後者であってほしいけれど・・・。


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