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空見る三角窓

冬道走れますか?

 「札幌(もしくは北海道)の冬道(雪道)をビートルは走れますか?」ネット上で何度かこのような質問を受けた事があります。正直このような質問には回答に困るわけです。「走れる」「乗れる」などといった言葉はどのような状況を言われているのか質問者の価値観が私としては想像が難しいのです。

 実際に私は1年通してワーゲン1台で過ごしています。通勤には使っていないので稼働率は高いとは言えませんが、雨の日も雪の日も必要なときはワーゲンで出かけます。私にとってワーゲンは札幌の冬道を走る事は出来るといえます。
 しかし、スリップしたり交差点で立ち往生してしまったり等危険な状況は何度か遭遇しています。当然現代の車でもそういった状況に遭遇する事はあるはずです。だだしその頻度は数々の近代装備のおかげで70年も昔に基本設計がされた車と比べれば今さら述べる必要はないでしょう。

 問題はそんな安全性の高くなった現代の車を基準に考えられてしまうことです。当たり前の事なのですが。アンチブレーキシステムやら、トラクションコントロール等ハイテク装置はあるはすがありません。そしてワーゲンはRRです。要はリアエンジンリア駆動。前は軽く後が重い。少なくても北海道では4輪駆動車の割合が高いので車の挙動が全く異なります。後に重心があって、駆動輪も後なのでFR車に比べればトラクションがかかりスタートし易いですが、カーブではステアリングを切っても前が軽いためアンダーステア。曲がり始めると後が重いのでオーバーステアが出ます。そしてスライドし始めると後が重いのでスピンしやすくなるのです。ちなみに私もスピンしたことあります。良く言えば運転者の技能が反映される車、という事です。

 そしてもうひとつ。凍結路面を知らない地域の方の場合です。私は生まれも育ちも札幌なので凍結路面は当たり前に過ごしてきました。免許取り立てのころはFFで今のようなハイテク装置は当然着いていない、親の車を運転していましたから「冬道はこんなもの」と思っていました。でもRRのワーゲンに初めて乗ったときは恐ろしかったです。そこから想像するに、冬道を走った事のない方がいきなり北海道の冬道を運転するのは酷と言えるでしょう。

 さて、ここまで読んでどう思われるでしょうか?ものすごく不安に思う方、残念ですが乗る事をあきらめた方が良いでしょう。でも走れない事もないんだよね?と、少しでも思われた方、挑戦してみましょう。私の知り合いの大半は冬でもワーゲン乗っていますから、慣れればきっと大丈夫です。

 しかし他にも問題があるのです。標準のヒーターはあまり暖かいとは言えないのです。もちろん個体差があって、とても良く効く車もあれば、全然暖かくない車もあります。でも基本的に現代の車のような薄着でも大丈夫と言う事はないでしょう。もちろん、標準のヒーターのみで冬を越す事は可能です。私も約10年間その状況で過ごしてきました。厚着して手袋履いて運転すればどうにかなります。快適な運転をしたいならば、後付で燃焼式のヒーターを装備する事が出来ます。現在うちの青空ちゃんには装備していますが、これはとても有効です。

 もうひとつ深刻な問題があります。融雪剤散布による塩害です。車を10年程度で買い換える人は実感は難しいですが、だだでさえ古い車です。そこに塩をこすりつけられるような物です。手入れを怠ると一気に錆びて朽ち果てます。ちょっとオーバーな言い方かもしれませんが1シーズンごとに確実に朽ちてゆきます。これは私たちの力ではせいぜいこまめに洗車したり、錆抑制剤を散布等の対策くらいしかできません。是非とも道、または市町村は融雪剤散布を止めてもらいたいところです。

 そんな状況でも私は走っています。だってワーゲンを運転するのが好きなんですもん。皆さんはどうですか?


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