空見る三角窓
三角窓友の会
かつて、国産車にも付いていた空調装置。現代の人たちにはその機能性はわかり得ないでしょう。
ワーゲンには初期のタイプや改造車以外には当たり前のように付いている窓があります。その窓は上下に開くという物ではなく、y軸方向に回転するのです。その形から三角窓と呼ばれておりました。一体この窓、どのような物なのでしょうか?
クーラーなど付いていない時代、効率よく風を車内に送り込むのに有効なこの窓は非常に重宝したに違いないでしょう。先に述べたように多くの車に当たり前のように付いておりました。先代のトヨタ・センチュリー、初代三菱パジェロにも付いておりました。
比較的涼しいと言われる北海道でも夏はやっぱり暑いものです。暑がりの私は常に窓全開。そしてこの三角窓が威力を発揮するのです。窓を自分の方向へ向けると勢いよく風が流れ込んできてなかなか気持ちがいいのです。でも信号で車を止めると風はぱたりと止まって、じわぁっと汗が流れ落ちてきます。周りを見渡せば窓を閉め切った車の中で涼しげな顔してステアリングを握る人たち。
その間私はうちわや扇子でパタパタ扇ぎます。「暑い暑い。」信号が変わりゆっくり車を走らせます。そうするとまた風が入ってきます。当たり前のことなのですが、それがなんと気持ちのいいことなのでしょう。
自然の風を思いきり浴びながら車を走らせることがとてもすがすがしく、気分がいいのです。三角窓はさらに良い風を取り入れてくれます。開け方によって、足の方へ風を廻したりもできます。
田舎道、窓を開けて走ることはごみごみとした町中で生活する者としてはなんとも贅沢な気分が味わえる気がします。三角窓はさらにその気分を高めてくれます。
冬や雨の日は、曇りがちになる窓のために少しだけ三角窓を開けてやります。寒いけど曇りが解消されていきます。雪や雨が全く入らない訳ではないけど、普通の窓を開けるよりも入りづらく、効果的に風を取り込んでくれます。
エアコンは無いけれど、こんなすてきな窓がある事は私たちVW乗りの特権ですね。さあ、今日も窓を開けて走り出そう!