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・タペット調整っ!

 エンジンはガソリンと空気を混ぜた混合気を圧縮しそこに火花を飛ばす事によって起きた爆発力を利用して動いていますが、混合気を燃焼室に送り込んだり、燃やした後のカスを排気してやらなければなりません。その役目を果たしているのがそれぞれ吸気弁、排気弁です。

 ワーゲンのエンジンの場合その弁が燃焼室の上(水平対向エンジンなので正確には横端)にあります。これが正常なタイミングで開いたり閉じたりしなければならないわけでエンジンブロック内にあるカムシャフトによってタペット、プッシュロッド、ロッカーアームを介し、バルブを動かす仕組みになっています。

 バルブとカムの間にこれだけの部品があるので複雑な機構です。そしてエンジンは熱を発生しますので、金属はその熱によって膨張してしまうため、そのことを考慮して冷えた状態の時にバルブとロッカーアームの間に隙間を作ってあります。その隙間の大きさが変わってしまうとバルブがきちんと開かなかったり閉まらなかったりするためエンジンが正常に動いてくれません。

 そこで定期的にこの隙間(バルブクリアランス)を調整してやる必要があります。青空ちゃんもエンジンのOHをしてから5年は経過するためいい加減調整しなければ!ということで作業する事にしました。

いつもの如く、お約束。

注意!
このページを見て真似をしたことで起きたトラブル等は当方では一切責任を持ちかねます。各個人の責任の元で作業してください。

 エンジンが完全に冷えた状態で調整する必要があります。夏場の日中など外気温が高いときも避けた方が良いでしょうね。
 まず、エンジンルーム内のディストリビュータ(デスビ)のキャップを外します。

 最初に1番シリンダーから調整するので1番シリンダー吸排気各弁(バルブ)が閉じた状態(点火時期)で調整しなければならないのですが、エンジンの仕様によって点火時期が違います。作業する場合その辺りを調べてから行いましょう。
 多くの場合、クランクプーリーの位置がが圧縮上死点より7.5度前の位置になりますが、純正のプーリーにはその位置を示す切りかきがあります。青空ちゃんの場合、プーリーを社外品に交換してしまっているため、目盛りでその位置(BTDC7.5°)を確かめます。

 プーリーのBTDC7.5°の位置とエンジンブロックのつなぎ目が一致する位置(写真左の赤丸の部分)とデスビ本体の切りかきとのローターの中心線(写真右の赤丸部)とが一致するところをプーリーを時計方向に廻しながら捜します。

 シリンダーは車の後ろから見て右奥より1番、2番、左奥より3番、4番となります。
 そんなわけで右リア部に潜ります。ジャッキアップしてタイヤを外した方が作業しやすいです。バルブカバーが、カバースプリングによって固定されているのでスプリングを下側にドライバーなどでコジって逃がしてやると外れます。
 このときシリンダーヘッドとヒートエクスチェンジャーの間にウエスなどをはさめておきましょう。カバーを外すとエンジンオイルが垂れる事があります。注意しましょう。

 カバーを外すと、ロッカーアームが見えます。各シリンダーに吸排気弁があるので4つ見えます。奥2つが1番シリンダーのバルブです。2つ組で調整していきます。
 ロッカーアームの下の方を手で押してとバルブとの隙間(赤丸の部分)を広げつつ、シークネスゲージで計ります。このバルブクリアランスもエンジン形式によって違いますが多くの場合は0.15mmです。ロックナットをゆるめて調整ネジを廻し規定値にします。ロックナットを締め付けると微妙にクリアランスが変わってしまうのでその辺りを点検しながら調整します。

 1番シリンダーの吸気排気各弁の調整が終わったら、クランクプーリーを時計方向に180度回します。そうすると今度は2番シリンダーの点火時期の位置に来ますので、同じように調整していきます。
 以下時計方向に180度ずつ廻して3番、4番シリンダーの調整をします。これで作業はほとんど終わったも同然。

 あとはバルブカバーを取り付けて完成ですが、ここでバルブカバーのガスケットを新品に交換しましょう。バルブカバーからオイル漏れしている場合、交換すると収まる場合があります。上が古い物、下が新品。何か古い方は縮んでいるような気がしますが・・・。

 これでタペット調整(バルブクリアランス調整)は完了です。最初はなんか難しそう、と思っていましたが実際やってみるとそれほどではありませんでした。まあ面倒といえば面倒ですが、自分で出来るようになればその分だけ整備工場にお願いしなくても良くなりますから、懐も助かるというものですね。


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